鹿児島大学 石畑名誉教授が、パパイン酵素、ポリフェノール、β‐クリプトキサンチン、イソチオシアネートなど、カラダに有効な成分を含むパパイヤの健康食品としての研究を紹介するサイトです。
「ポリフェノール」とは、一般的なほとんどの植物に含まれる色素や苦みの成分の総称で、約4000~5000種類が確認されています。本来、植物が光合成する際に生成される成分なのですが、それが人間の体に対しても「抗酸化物質」として有効な働きをすることが分かっています。最近話題になったカテキンやイソフラボンなども、ポリフェノールの一種です。
赤ワインはポリフェノールの含有量が多い飲料として知られていますが、なんと青パパイヤには赤ワインの約7.5倍ものポリフェノールが含まれています。
「抗酸化」とは、鉄が酸化して錆びるように、人間の体にも酸化が起こり錆びついてゆくのを防いでくれる働きのことです。では、人間の体が酸化する原因とは一体何でしょうか。それは、「活性酸素」という物質です。活性酸素とは、本来人間が生きていく上で必要不可欠な物質なのですが、増えすぎると正常な細胞まで傷つけてしまい、その結果、様々なカラダの不調や老化現象といったトラブルが引き起こされるのです。活性酸素が過剰発生してしまう原因は、紫外線、大気汚染、食品添加物、喫煙、ストレス等が大きく関わっているようです。しかし忙しい現代社会では、そういった要因と無縁で生きていくことは難しいですから、ポリフェノールのような抗酸化物質を積極的に摂取して、増えすぎた活性酸素を除去していくことが大切です。
ポリフェノールには優れた抗酸化作用があり、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、生活習慣病、心臓病、ガンなどの病気や、シミ、しわといった様々な老化現象の原因にもなる活性酸素の過剰発生を防止してくれます。
また、ポリフェノールはコレステロールを減少させ、血行をよくするという働きも報告されていますので、高血圧や動脈硬化にも良いと考えられています。
現在、研究者の間では、5大栄養素や食物繊維に次いで必要な栄養素として細かい研究が続いています。ポリフェノールは効果が現れるのが早く、体内に摂取してから約30分程で効果を現し始めますが、その効用時間は2~3時間しか持続しないという報告があります。体内に蓄えておくことが出来ないので、日々の食事等から少しずつでも継続的に補給するとよいでしょう。